外資系企業というと、
成果主義で全体的に給料が高い
英語を使えないと話にならない
海外に行く機会が多い
こんなイメージを持っていませんか?
私は外資系企業と日系企業の両方で仕事をした経験がありますが、これらのイメージは合っている部分もあるし、完全に間違っている部分もあります。
本記事では就活している学生の方、転職を検討している方に向けて、正しい外資系企業の姿を解説します。
この記事を書いた人
- 一部上場企業のベトナム駐在管理職。
- 転職経験2回。転職先で昇格・年収UP!
- 市場価値至上主義。会社に依存しない会社員。
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それでは解説していきます。
外資系は成果主義?
外資系企業は成果主義で、日系企業は年功序列というイメージがありますが、それは業界や職種によって全然違います。
例えば、私の場合最初に就職したのは外資系IT企業でした。
この会社では職種が大きく、営業とSEに分かれるのですが、こんな感じでした。
営業:売上に連動した成果主義
SE:新卒の場合は年功序列、中途採用の場合は前職の給与に連動
営業は成果が測りやすいので成果主義が主ですが、SEやコンサルタントという職種は数字に現れる成果が少ないので、大きく給与が変動する要素はありませんでした。
一方、その後転職した外資系コンサルファームでは結構厳しくパフォーマンスを見られ、昇格・昇給はシビアでした。さらに、一定ランク以上(マネージャー)になると売上目標も持たされます。
なので、成果主義色が濃い評価体系ではあるのですが、実はコンサルファームについては、これは外資系に限った話ではありません。日系のコンサルファームでも程度の差はあれども、同じようにシビアにパフォーマンスに給料が連動するようになっています。
さらに、最近は日系の大企業を中心に成果主義を導入する企業が増えています。特に新卒の高スキルIT人材の争奪戦は熾烈で、NECのように初任給で800万円を出すような企業も出てきています。
成果主義かどうかは外資系・日系よりも、その業種や職種による
外資系は英語の使用機会が多い?
これも一概には言えません。
確かに外資系企業ということは国外にレポートラインがあるので、メール・文書、会議が英語で行われることは多いでしょう。
しかし、これは会社全体で見たらの話です。外資系の会社員でも、全く英語に触れずに仕事をしている方はたくさんいます。特に日本の国内市場を営業担当の方などは、仕事相手は日本人がメインです。
私もたくさんの外資系企業のお客様と仕事をしてきましたが、意外と英語ペラペラの日本人っていないんです・・・
一方、日系企業は海外展開している会社でもなければ英語を使用する機会は少ないかもしれません。しかし、海外に拠点があったり、海外の企業を買収したりした企業であれば英語を使う必要が出てきます。
日本の国内市場は縮小傾向にあり、海外にうって出る企業は多いので、日系企業でも英語を使用する機会は増えています。
外資系でも英語を使用しないケースはあるし、日系企業でも英語を使用する機会は増えている。
外資系は意思決定がスピーディ?
外資系企業は、意思決定がスピーディと言われますが、これはある程度本当と思います。
外資系企業は一般的に物事をトップダウンで決める傾向があります。なので突然組織変更や方針決定が鶴の一声で決まることがよくあります。
このため、意思決定者の責任は重く、失敗した場合は責任をとらされる場面をよく見てきました。アメリカだと「もう明日から来なくていいよ」というパターンがあります。日本では労働基準法の関係でそこまではできませんので、退職勧告という形にはなりますが。
対して、日系企業は合意形成型が一般的です。関係者全員の合意を経て物事が決定されるので意思決定に時間がかかります。
外資系企業から日系企業に転職して一番驚いたのは、決裁書に関係各課の判子をもらわなければならないことです。外資系で働いていた時はメールで済んでいたことです。
みんなで納得した上で責任を分担し合うと言えば聞こえはいいですが、最終責任者が不明確で何かあったときに誰も責任を取らなくなります。というわけなので、よほどの失敗でなければ誰も直接の責任は取りません。とても日本的ですね。
意思決定のスピードは外資系の方が日系より圧倒的に速くて効率的
外資系は人間関係はドライ?
これは国によると思います。
私が働いていた外資系は欧米系の会社でした。無理やり飲みに誘ってくる昭和な上司はいませんでしたが、飲み会は普通にあるしプライベートの話も普通にしていました。
一方、今働いている日系企業も最近はプライバシーやワークライフバランスを重視して、似たような状況ではあります。所謂一昔前のウェットな上司というのは、あまり見かけません。
なので私の知る限りでは外資系と日系の間にそれほど差は無いように感じます。
個人的には外資系がドライというのはアメリカ人のイメージから来ているのではないかと思います。
日系企業のアメリカにある支店に出張したとき、現地スタッフはみんな個別のブースに席を持っていました。なので誰がどこにいるかほとんどわからないので、日本のように隣の人と雑談したりということがほとんどないです。ランチもそのブースで食べる人が多かったです。
でも話したら皆んなきさくに会話してくれるので、オフィス環境の問題な気もします。アメリカの企業は他にも何社か現地で訪問したことがあるのですが、どこもこんな感じでした。
一方、今ベトナムに駐在しているのですが、ベトナム人は全く逆です。プライベートの話も抵抗なく聞いて来ますし、大抵みんな他の人の年齢とか家族構成を知っています。仕事外で一緒にご飯に行ったり旅行に行ったりとかしますし、何と社内旅行も割と普通です。
結局、人間関係については国民性によるところが大きいのかなと思います。そして、外資系といっても日本人の会社員が大半なので、外資系と日系の間では大した差は無いのかもしれません。
人間関係は働いている人の国民性によるところが大きいので、外資系と日系の間では大した差は無い
まとめ
いかがでしたでしょうか?
最後にまとめておきます。
成果主義?→ウソ
英語の使用機会が多い?→ウソ
意思決定がスピーディ?→ホント
人間関係はドライ?→ウソ
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