こんにちは。ベトナム駐在管理職のジョマです。
以前、こんなツイートをしました。
https://twitter.com/jomanomad/status/1209767347713495040?s=20
ベトナムは東南アジア随一の経済成長率を達成しているので、預金金利も日本とは比較にならないくらい違います。
ベトナムドンの定期預金で資産運用するメリットと注意点をまとめました。
ベトナム居住者の方、もしくは何となくベトナムドンの定期預金を知りたい方
- ベトナムドン定期預金で資産運用したら日本円の約265倍の金利が得られた(50万円の元本に対して3ヶ月で約6500円)
- ただし、口座開設は居住者のみ、かつ、外国送金に制限もあるので注意。
- 当然、為替リスクにも注意。
ベトナムドンと日本円の定期預金金利の違い
ベトナムの主要銀行の一つであるVietinBankの定期預金金利はこんな感じです。(2020年2月11日時点)
VietinBank 2020年2月11日時点
なんとベトナムドン(VND)の定期預金金利は最高で7.1%(12ヶ月)もあることがわかりますね。
ちなみにUSDは0%、EURも0.1%と非常に低い金利が設定されています。これはベトナム国内の外貨規制によるものです。一昔前までは国内でもベトナムドンの信用は低く、米ドルが実質的な国内流通通貨として使われていたのですが、これではベトナムが自分で金融をコントロールできなくなってしまうため、外貨の金利を下げて資金をベトナムドンに誘導しているのです。
日本の定期預金金利はどうでしょうか?
SBI銀行 2020年2月11日時点
期間によらず0.020%ですが、現在どの銀行もこんな感じです。
単純に1年満期定期預金の金利を日本円とベトナムドンで比較すると約355倍ベトナムドンの方が大きいということになります。今回、私の場合は3ヶ月満期の定期預金で年利5.3%なので、日本円の約265倍の金利を得ることができました。(税引き前ベース)
勝負は見えてますが、100万円を1年定期で複利運用した場合の資産額を比較してみましょう。
定期預金1年物で10年運用した場合の比較
ベトナムドン | 日本円 | |
運用開始 | 1,000,000 | 1,000,000 |
1年後 | 1,071,000 | 1,000,200 |
2年後 | 1,147,041 | 1,000,400 |
3年後 | 1,228,481 | 1,000,600 |
4年後 | 1,315,703 | 1,000,800 |
5年後 | 1,409,118 | 1,001,000 |
6年後 | 1,509,165 | 1,001,201 |
7年後 | 1,616,316 | 1,001,401 |
8年後 | 1,731,075 | 1,001,601 |
9年後 | 1,853,981 | 1,001,801 |
10年後 | 1,985,613 | 1,002,002 |
なんと!!
10年後には983,612円もの差がついています。
ベトナムドンの定期預金は倍近くなっているのに対し、日本円の定期はたったの2,002円・・・10年預けてこれでは意味がありませんよね。
何でこんなに金利が違うの?
細かく説明すると、とてもこの記事では説明しきれませんが、端的に説明すると経済成長率の違いが原因です。
下の図を見ていただけるとお分りいただけるかと思いますが、ベトナムは現在東南アジアNo.1のGDP成長率を達成しています。人口も約9,600万人(世界15位)と非常にパワーのある国なので、この傾向は当面続くと見られています。
これだけの成長を遂げている要因は、もともと社会主義国だったベトナムがドイモイ政策により開放的になり、多くの海外企業が進出してきているのが一因です。
(この辺りはまた別の記事で解説しますね。)
とにかく国がイケイケ状態なので、投資意欲や資金需要が高いので、金利が高水準にあるわけです。長年、経済が停滞してしまっている日本とは大違いですね。
リスクは無いの?
もちろん、リスクや注意点はあります。
非居住者はベトナムの銀行口座が開設できない
まず、居住者でないとベトナムでは銀行口座開設が出来ません。ベトナム政府の通達によると12ヶ月以上の滞在許可がなければ外国人の口座開設は認められないそうです。(非居住者の方、ごめんなさい・・・)
なので、定期預金が組めるのも当然居住者のみとなります。
(ちなみに、ベトナム株の証券口座は旅行者でも開設できると聞きました。詳しく知りたい方は調べてみてください。私はFPT証券の口座でベトナム株投資してます。)
外国送金規制がある
また外国送金にも規制があり、送金目的とそれを証明する文書の提出を求められるそうです。
例えば、ベトナムに赴任していた駐在員が現地口座に入金してもらっていたベトナムドンや米ドルの現地給与を帰任に伴い母国に外国送金する場合など。
こういった場合は当然認められますが、窓口で給与明細の提出を求められたりします。
なので、ベトナムドンに両替して定期預金にしたはいいけど、最後に外国送金するつもりなのであれば、きちんと送金できる類の資金であることを証明する必要があります。
ベトナム国内で引き出したり、送金する分には全く問題ありませんので、ベトナムである程度腰を据えて生活される方に向いていると思います。
為替リスク
そして最後に、当たり前ですが為替リスクがあります。
他通貨に両替することを前提にしていますが、ドン高に進んだら利益が出ますが、ドン安になってしまったらその分損失が発生します。場合によってはせっかく稼いだ利息を帳消しにしてしまう可能性もあります。
中長期的にみたら、ベトナムは輸出国ですし、今後の経済成長でドン需要が高まることでドン高に進むのかなと思ってますが、こればかりは何とも言えませんね。
まとめ
それでは、まとめます。
- ベトナムドン定期預金で資産運用したら日本円の約265倍の金利が得られた(50万円の元本に対して3ヶ月で約6500円)
- ただし、口座開設は居住者のみ、かつ、外国送金に制限もあるので注意。
- 当然、為替リスクにも注意。